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warabioka

センター長のおべっだぶりコーナー ブログ編

蕨岡のあまたの数ある木の中で、一番珍しい木は何か?と、問われれば、迷いなく私は平津の「モクゲンジ」と答えたい。しかし、地元の人に訊いても、この木の名を知る人はいない。蕨岡まちづくりセンターにある資料の「蕨岡わが村自慢の樹」(平成8年)にも載っていない。




その木は平津集落のほぼ中央部に位置する皇大神社境内の南東隅に一本あって、樹高約9メートル、胸高直径は約38cm。ムクロジ科の落葉広葉樹で、七月に入れば、枝先に円錐花序をつくり、直径1cmほどの奇妙な形をした黄色い小花をたくさんつける。私は、山形県内では平津のこの一本しか知らない非常に珍しい木だ。科名になっているムクロジと言えば遊佐町の文化財指定になっている「山崎のハゴイタマの木(ムクロジ)がある。話のついで、新しい分類法ではカエデ科が消滅してムクロジ科に仲間入りしている。モクゲンジの名の由来は、一説には、樹木を取り間違えてムクロジの中国名「木患子」を音読みした「モクカンシ」から転化して「モクゲンジ」になったというから面白い。

余談ながら、杉沢の「語りべの館」はモクゲンジがある皇大神社のすぐ北側にあった、旧大組頭 齋藤家(平津榊原家)を解体して移築したものだ。やはり、古い歴史ある住宅は神社の脇にあるものだ。

この木は遠い未来の遊佐町の文化財候補と考えているので、蕨岡の誇りとして大切にしたい。「地域を知ることからはじまる地域づくり」。

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